山中湖と富士山

オモリの選び方

わかさぎ釣りのオモリについて

ワカサギ釣りに使う市販のおもり

 わかさぎ釣りの道具の中で、当たり前のことですが、おもりの役目は仕掛けを目的の水深まで引っ張っていってくれることです。主な材質は鉛やタングステン、真鍮、銅、鉄/ステンレス/アルミでしょうか。多くの場合、鉛製のオモリが用いられると思いますが、アルミや鉄などで作られたオモリの場合、表記してある重量が水中で浮力を差し引いたものなのか、空気中の重量なのかを確認しましょう。

 

鉛製の場合、空気中の重量が1号相当であっても、比重が大きいので浮力を差し引いても大きな重量差はありません。しかし、アルミ製のものは浮力が大きく水中では相当軽くなってしまいます。この点を確認せずに購入してしまうと『ちっとも、沈んでいかない』という状況になり、『電動のスプールの回りが悪い』とか『ラインが悪い』などと別の部分に疑いを掛けてしまう事もあります。

  

 ワカサギ釣りの名手やベテランの方は、環境や季節・仕掛けの作りなどから、穂先との兼ね合いをみて極軽量なもから3号程度の鉛製の重りを適切に選択しています。ここでは、大まかなオモリの概要を説明していますので釣具店などで説明を受ける時の予備知識としてお使いください。

 

以下を未読にする為の まとめ

● オモリの形状や色より、穂先に似合った重量を選択する。

● 風や揺れのあるボート/桟橋釣りは、2号程度の重量を用いる。

● 風に強い細身の穂先なら、1号以下も使える。

● 込み合った屋形船などでは、他の釣り客と重量差がないようにする。

ボート・桟橋など

ワカサギ釣り用オモリ付き仕掛け

 暖かい時期のワカサギは、水温躍層の直上や酸素の少ない領域を避けて回遊しています。9月1日に解禁する赤城や榛名湖では水深7-8m付近に棚が存在し、6月1日に解禁する赤谷湖や奥利根のダム湖では、流れ込むす量の加減によって、生息する棚やポイントが変化します。

  

 この時期に用いる竿は、細身の扁平竿か断面が丸いものを用いている方が大半です。湖面を渡る風や観光用ボートが作る波などで、漕ぎボートは結構揺れ動きますし、桟橋釣りでも穂先が受ける風の影響を考慮しなければなりませんね。したがって必然的に重めの錘を用いる場面が増えてきます。

 

 さて、実際の釣行では、解禁直後はわかさぎの活性も高、く群れに当たればシッカリと餌を食べてくれるので、オモリの重さは1.5-3号程度でもいいでしょう。また、秋から春の寒い季節のボートや桟橋では、細い丸穂先を用いて1号以下のオモリを用いるのがいいですね。オモリ形状はナス型/タル型など種類は問いませんが、穂先の弾性に似合うオモリを選択してください。

 

ポイント!

● 活性の高い時期は1.5-3号のオモリを使い、手返し良く釣る。

● 寒い活性の低い時期は、風の影響の少ない細い穂先に軽量なオモリを使う。

       

氷上/屋形船のおもり

ワカサギ釣りに使う錘

 氷上の穴釣りでは短竿を用いる事が多いのですが、暖かい季節のボート釣りとは異なり、市販の穂先も柔軟な物が多いように感じられます。ワカサギ釣りの肝は穂先とオモリの兼ね合い(バランス)ですから、オモリと穂先のバランスが丁度いいと、穂先に現れる動きでアタリを取り易くなりますね。

 

 氷用に売られている錘には蓄光塗料が塗られた物や、赤い塗装がなされたものなどがありますが、あまり気にしなくていいでしょう。今まで使用して大きな優位性を感じたことがありません。錘の選択で注意しなければならないのが、屋形船やドーム船なので他の釣り客との仕掛けに投入時や巻きあげの時にが絡んでしまう事です。多くの場合、同船する方々と大きく錘の重量が異なっている為に置きますので、同船する方々の重量をに変更することで回避する事も出来ます。

 

 また、大手メーカー製の穂先には、推奨するオモリが書かれているので、推奨重量の50%-80%程度のオモリで釣ってみるといいでしょう。アタリがしっかりと出ると思います。

  

 

ポイント!

● 集魚効果は、あまり気にしなくてよい。

● ドーム船や屋形船など、隣人との距離が近いばあい、一人で軽いオモリは使わない。

       

極端に活性の低い場合

渓流釣り用のオモリ

 わかさぎ釣りをしていると、『魚群探知機には沢山反応があるのに、あたりがない』とういう状況に出会う事があります。誘いのピッチや餌の大きさ、タイプの異なった仕掛けを交換したりして工夫するのですが、中々釣れないことも多いですよね。

 

 そこで、手持ちの餌や穂先、仕掛けや誘い方の変更を試したなら、オモリの変更も試してみましょう。通常のオモリの位置に極軽量のオモリを付け、このオモリから長さ20-40cmのラインを結び、その先に1.0-2.0号程度のオモリを付けて用います。

  

 仕端的に言うなら、重いオモリで仕掛けを棚まで沈降させて、極小のオモリでアタリを取る使い方です。通常、誘いを行った後 仕掛け(穂先)の動きを停止(静止)させて魚信を待つのですが、この仕掛けでは『ゆっくりと沈降している(穂先が下がってゆく)間の魚信をとる』方法になります。沈降させる距離は数cm程度で十分です。沈降する速度は、用いる仕掛けの素材・長さ・比重・水温・水深などによって変化しますので、釣行回数を重ねて扱いやすい仕掛けと穂先・オモリの重量を見つけ出すのが良いでしょう。

 

ポイント!

● ガン玉は、仕掛けの上部に付ける方法もあるが、仕掛けは殆ど弛んだ状態で釣ることになる。

● 柔らかい鉛を選ぶこと。脱着が容易になるから。

● ガン玉は活性が低いときの一つの方法であって、ポイント変更を行った方が結果が良い事が多い

錘を曲げて釣る

昔ながらのオモリ

 オモリには、ナス型、ナツメ ボール状の物や鉛、タングステン/真鍮製のものなど、使い勝手や魚へのアピールなどによって、多種多様にできています。あれこれとオモリの選択で悩んでしまうこともありますが、重要なのは 形よりも重さです。

  

 確かにオモリの形状は鎮江速度に影響を及ぼしますが、わかさぎ釣りでは、オモリが沈降する水の抵抗よりスプールの滑らかさやガイドの摩擦、用いるラインの太さの方が、沈降速度に影響が大きいでしょう。

  

 写真は私が使っているオモリの形状です。左側のナス型は主に、ボート釣りで用いています。中央と右側のような上下に糸を止めることができるオモリは、湖底近くを釣るときのもので、オモリの下側に1本針を付けて湖底を啄んでいるワカサギを下針で狙うようにします。この針にはヨシノボリも良くかかります。先ほど、極小のガン玉を使うと書きましたが、私はガン玉を用いるより、この長いオモリを食い渋った時には曲げて使うことが多いのです。市販の鉛0.5号-1.0号の物か直径3mmの真鍮を予め必要な重量の長さに切って、上下にハルス止めを半田付けしておきます。これを現場で曲げて使うのです。

  

 この曲げたオモリは、沈降しながら斜めに進んでいきます。本来の棚までの距離をオモリが進み切ると、ゆっくりとオモリが穂先の下まで移動してきます。この横移動している間にアタリを取るのですが、強く曲げたオモリでは効果が全くないときもあります。 魚信を出す為の工夫の一つとしてトライされてみてはいかがでしょうか。

 

ポイント!

● オモリを曲げると、どの方向にオモリが行ってるのかわからない。

● 隣人を釣ってしまうことがある。

● トルクの弱い電動リールでは、巻き上げに苦労する。

● 巻き上げ時に、すんなり上がってこない、大きく円を描いて抵抗がある。

       

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