赤城大沼氷上ワカサギ釣り

電動リールのタナとりと誘い&あわせ

電動リールでの棚とりと動作確認

 

 手巻きリールや電動リールでの棚取りは、とっても簡単です。着底している仕掛けを少し巻き上げてオモリの位置を確認したら、好みの棚でラインをフックに掛けるだけですから、大きなトラブルや注意点もありませんね。さて、電動リールや手巻きリールの場合、この棚とり時に『マニュアル/オートの動作確認』を行っておきましょう。乾電池については別途のページで説明しますが、ラインの出方(仕掛けの落ち方)や巻き上げ速度、スイッチの状態を確かめておくことが必要です。 

 

 特に、前回(昨シーズン)からの保管が長い場合や雨天での使用(濡れたまま保管)した場合は、ベアリングや駆動部、モーターや回路の接点部分に腐食などが起きてしまうものです。自宅でラインを長く引き出して確認するのは大変ですから、釣りを終了するときに水気や湿気に注意して適切に保管を行い『釣行の最初の投入時に操作を確認』して、ラインの痛んだ部分を切り詰めたり、電池を交換したりすれば1日の釣行をスムーズに行えるでしょう。また、保管やメンテナンスは、電動リールに限らず自動車や自転車・ゴルフやテニス用品などすべての道具に当てはまることですから、注意してあつかいましょう。

  

ポイント!

● 電動リールの動作確認は、必ず行うこと。

● Clun Crestの電動リールには、オイルやPEラインの潤滑剤を用いないこと。

>> 電動リールに用いる乾電池について

エサ付けについて

皿に入れたベニサシ

 わかさぎ釣りで一般的な釣り餌は、アカムシとサシでしょうか。一般的にはサシの方が保存や管理面などで扱いやすいために、釣具店では大きさの異なった物や食紅などで着色された物が販売されています。サシは成長すると『ハエ』になります。ハエは、野生動物の多い山間部や牛舎・豚舎の近くで大量に見かけることもあるのですが、浄化槽や下水施設の整備が進んだ都市部では見かける場面は少なくなってきた様に感じますね。

 釣りに使うサシは、衛生環境を完全管理のもとに養殖されています。安心して使えます。サシは写真のような平たく口の広い容器に入れておいた方が使いやすいので、初めての釣行であってもタッパーを準備するといいでしょう。私の場合は、紅・白を一緒に入れてしまう事が多いのですが、容器を紅サシ・白サシで分けても良いし、一緒に入っているオガ屑を分離してサシだけで容器に入れれば残りの匹数が分かり易く、サシをつまみ易いと思います。

 エサは、オモリ側の針(仕掛けの下方)から順番に針に刺して行きます。容器の中で動き回るサシを観察すると、尖った方(頭)に黒い部分(咽頭・口)が見受けられるでしょう。この尖った所あるいは正反対のお尻側から針を刺して、好みの深さまで刺したら針先を体側へ出します。暖かい時期の活性が高い状態では、1尾まるまる付けたままでもOKなのですが、『魚が小さい・活性が低い』などの環境下では『針に付けるサシの大きさは、体長の1/3~1/4程度』でいいでしょう。針に刺し残した部分は切り捨ててしまいましょう。

 

ポイント!

● カラ針にエサを付けて用いるのも効果がある。

● サシの保管は、オガ屑と一緒に小さな空気穴開けた容器に入れて冷蔵庫で保管する。(1-2週間程度は生きてる)

● 秋のボート釣りでは、蛹になったサシを用いて、好結果を得る事がある。

● 慣れてきたら、サシの頭側とお尻側から針を刺して真ん中で切る。1尾で2つの針にエサが付けられる。

● アカムシは、輪切りにして中央を軽くスプーンで窪ませた(掬い取った)大根を使う。

● 窪みにアカムシを入れ、針に付けるアカムシを大根の縁ギリギリに指で移動させて、大根ごとアカムシを針に刺す。

● 凍みた大根で輪切りのエッジがシッカリしている方が使いやすい。

>> テントの種類と強風

       

誘いと合わせ 1

  

 ワカサギは、入れ食いや荒食いと称する状況以外では、エサを揺すって食いを誘わないと、全くアタリがなくなってしまう事があります。彼らの本来の食事は、ユスリカの浮上する蛹やプランクトンですから、動きのある物に反応を示すのかもしれませんね。

 わかさぎの回遊する棚の水深が7mであっても20mであっても、穂先を動かせば仕掛けも動いてくれるのですが、私どもの穂先は、極軟調の胴調子ですから、ピッチの早い誘いや大きく引き上げた後、小刻みにゆすりながら下す誘い方は出来ません。端的にいえば『穂先が動き吸収してしまい、錘まで動きが届いていない』と言えます。

 

 昔から赤城大沼のワカサギ釣りは、湖底まで錘を下ろし『10数えながら(10秒で)3寸引き上げるうちに食わせる。あるいは空アワセを行う』と言われていました。穂先をゆっくりと引き上げれば、仕掛けもゆっくりと引き上げられ穂先をユックリと下せば、仕掛けもゆっくりと沈降します。動画のように、誘いを一番単純な『数センチ上下に動かすだけ』でも魚信は得られますから、わかさぎ釣りが初めての方は、『5秒程度上下に誘って、動きを止め、アタリが出る』このサイクルを覚えるのがいいでしょう。また、アタリが無く 次の誘いに入る前に、空合わせを行うのも効果的です。

 

 さて、穂先に要求される調子(性能)は『誘い易い事、明確な魚信が現れる事、アワセ易い事』です。この3点をバランスよく作られた穂先が『いい穂先、釣れる穂先』という事になるのですが、自分の要望に合う穂先を見つけだすのは難しいかもしれませんね。でも、大手メーカーの商品では、わかさぎ釣りに適した特性を釣り人の好みや使用環境などを分析し、細かく調子分けを行って販売していますから、実際に手に取って比べてみるのが良いでしょう。

 

ポイント!

● 先調子と称する物を選ぶ。最初は『誘・停・動』のリズムを覚えること。

● 穂先を前後左右に動かしても、湖底のオモリは即座に追従しない。

● 水面上の穂先の動きは、殆どが仕掛けの上下の運動に変換される。

       

誘いと合わせ 2

  

 ひも状のものや線状の物体を長く水中に垂らすと、上下(長さ)方向の動きは軽く、左右前後(ひも断面に対し放射方向)の動きは鈍くなります。例えば、垂らした仕掛けを10cmほど右に移動しようと手を移動させても、水中の仕掛けは即座に追従して動いてくれません。これは水深が深い程顕著に表れます。水は空気に比べて44倍もの粘性があり水中で動く物体には空気中に比べて、相当の抵抗を受けていますから、どうしてもタイムラグが発生してしまいます。

 

 ワカサギの誘いは概ね上下の動きでカバーできます。(上下の動きに変換されてしまう) また、誘い時に手を激しく動かしても錘の沈降速度や水の粘性などからら『実際には大して動いていない』ことも多いのです。最初のうちは、しかりと錘の重さを感じる速度で上下に数cm~15cm程度でシェイクを数秒行い、直後に穂先の動きを止めて、魚信を待ちましょう。また、映像の様に穴の水面に氷が浮かんでいて誘いや魚信への影響がある場合は、適宜かき出して誘いと魚信を得られる状況にしておくのがいいでしょう。

 

ポイント!

● 誘いの速度は、錘の重さとラインの太さにも関係する。

● 重い錘、細いPEラインは沈降速度が早い。軽い錘、太いナイロンラインは沈降速度が遅い。

● 誘い時の沈降速度は、錘などに左右されるが、引上げ速度の調整は自由がきく。

● 渋くなったら、兎にも角にも ゆっくりと誘うこと。

アワセ易さについて

  

 アワセを行う場面は様々です。錘と糸の太さに応じた仕掛けの沈降の速度がゆっくり落ちてゆく、あるいは糸がフケる(弛む)ようなら、もう魚がエサを食べているでしょうし、誘いの最中に手ごたえが重くなったり、糸が弛むこともあるでしょう。また、穂先がほとんど動かない様なアタリも多いのがワカサギ釣りですから『わずかに動いたかも? そんな気がした!』という状態でも、バンバンあわせてくださいね。誘って止めてアワセるのは、魚が乗る感覚を重ねる事でしか得られませんから。。。

  

 最初から繊細なアタリを追いかけるのは大変なことです。大きなアタリや疑問に思う挙動へ積極的にアワセを行い、『この挙動は魚信だった!』を積み重ねた方がいいと思います。活性の高い季節からワカサギ釣りを始めれば、だんだんと食い渋る季節になっても、繊細なアタリは識別できると思います。そして、やわらかく繊細な穂先ほど『穂先を下方向に向け、掌外沿を上方に向けて " 引っこ抜く ” 感じ』で行い、硬い穂先ほど『手首を跳ね上げるスナップを使う』といいでしょう。

 

 また、Club Crestの穂先は長い竿の先端(穂先)部分のみで構成しアタリに対する感度を追及した設計なので、通常の竿に存在する胴・穂持ち部分が存在しません。あくまでも穂先としての機能しかありませんので、通常の竿に存在する穂持ち部分や胴といった部分がなく、扱いのコツを得ないと乗せ(アワセ)にくい穂先です。

 

 では、皆様 安全に配慮しながら、ご家族や友人との楽しい釣りを お楽しみください。

 

ポイント!

● アワセは、穂先の長さ方向を使う。

● 穂先を水面に向け、グリップエンドを空に向けて“引っこ抜く”感じ。

● 親指と人差し指で掴んだ雑草を抜く感じが近いかも?

● この方法なら乗せる瞬間に、わかさぎの重さや針が口から抜けるのもわかる。

● ゴミは出さない。持ち帰ること!

 

>> Shopping cart フラットセンサーシリーズ

       

<< テントの設置と底どり(タナ)の手順など