山中湖と富士山

釣具の設置と仕掛けの準備

ボートの右舷で釣りますか?

中禅寺湖のワカサギ釣り

 船尾で釣りますか?それとも、側面で釣るのでしょうか? 一人で釣るのですか? お仲間が一緒ですか?

 

 一人でボート釣りに出かけたならば、ボートのどの場所でも自由に釣る事が出来ますよね。でも、同船する方がいると並んで会話をしながら釣りたいとか、右舷/左舷に分かれて釣りたいとか思う事もあるかもしれません。一人でボートを利用する場合、安定する船尾がいいと思いますが、小道具が多い事とすぐにオールを漕ぐ事が出来るボートの側面を使うのがおすすめです。

 

 少し注意が必要なのは、同船者と同じ側面で釣る場合です。並んで座ると会話もできますし、お子さんや初心者の方にアドバイスを行ったり、転落などの監視もしやすいですよね。でも、不安定なボートですから、重量が片側に寄ってしまうとボートも大きく傾きます。傾いたボートは不安定ですが、常に視界に入っている同行者の行動を見ていられるというメメリットはあります。反面、傾きが少ない背合わせで釣ると同船者の動きを全く把握できませんから、急なボートの動きにビックリする事もあるので動くときにはお互いに声を掛け合いましょう。

  

ポイント!

● 同船者と同じ舷で釣り場合には、ボートが強く傾く。

● 右舷・左舷に分かれて釣る場合は、お互いに声をかける事。

置台などの設置

鳴沢湖でのワカサギ釣り

 『置台式のクランプや餌台は必須か?』と問われると、『長竿なら、置台は不要』と答えるでしょう。渓流竿や手巻きリール竿などを用いる場合は、小さい天板の置台式クランプには、物理的に乗りませんものね。『あった方が便利だ』と思う時は、電動リールを用いる時です。魚信を待つ瞬間やポイント移動時、仕掛けの交換や魚を針から外す時などで置台式クランプに置く事で、トラブルが減り手返しの効率が上がっている事を実感することができます。

 

 また、船べりに取つける置台はクランプ式になっている物が多いのですが、取り付けるボートの縁はFRPなどの樹脂ですから、木材/金属加工の固定に用いるような強い締め付けは出来ません。『縁を壊さず動かない程度』に加減して取り付けてくださいね

 

 置台式のクランプを選ぶポイントは、電動リールにマグネットを用いるなら鉄板式天板がいいでしょう。手を放しても貼り付いていてくれるのは安心です。ただ、穴釣りなどの繊細な合わせに対応するシーズンには、磁力の影響で合わせが遅れる事もあります。このような場合、磁石と天板の吸着面にテープを貼るなどの工夫が必要になりますね。天板にゴム貼りの商品は 使い勝手が良く、ボート釣りから穴釣りまで使えますので、第一候補としてベストです。

 

 >> Club Crest 置台式クランプこちら(天板はステンレス鋼板貼り)

 

ポイント!

● ボートの縁にクランプする場合、強く締めすぎないこと。

● マグネット式以外の置台は、波や風によるボートの移動に弱い。落下すると思ってよい。

● 自作する場合、クランプ可能な開口部は75mm以上確保すること。

滑車の設置

取り込み用滑車

 わかさぎ釣りの仕掛けは、80cm程度の物から3.0m近い長物まで用いられています。私が用いる仕掛けも、ボート釣りで1.2m程度ですし、赤城大沼の穴釣りでは2.4mを基準としています。この長い仕掛けから魚を外す時やエサ交換、食事の時に仕掛けを掛けて置く時に滑車やフック状の道具があると便利です。

 

 私の場合、浅瀬で行う穴釣りは 手繰り釣りの事が多いので、針掛した後ラインを滑車に掛けて、滑車を介してラインを手繰ります。もちろん、電動リールを用いるボート釣りや穴釣りでは、電動リールでラインを巻き取った後、仕掛け部分を滑車に掛けて魚を外しています。

 

 仕掛けを掛けられるだけの機能があれば良いので、アルファベットのJのようになった傘の握りや水道の部品から自作される方も多数おられますね。実際に出かけたフィールドで観察するのも面白いでしょう。

 

>> フィッシンググルーヴの使い方はこちら

  

ポイント!

● 仕掛けを一時的に掛けて置くなら、U字のフックでよい。

● 仕掛けを掛ける部分は、針同士が絡まないように太い方がいい。

       

まずは棚を取る

スマホでは見られないことがあります。iphoneであればChromeをお試し頂き、Androidならアプリが必要になります。 アプリを入れてまで見る動画ではありません。

 この動画は、穴釣り支度を始めましょうからの流用です。 湖底までの水深が分かり、底から棚を取る方法です。水面から棚を取る場合は、投入するラインを『ひとヒロ・ふたヒロ』と測りながら下すといいでしょう。

 

 多くの湖沼では、湖沼の中の環境は季節で変化しています。夏の停滞期に当たる時期は、湖底付近では低酸素状態が発生して、生物の住みにくい環境も生まれます。河川から流入/流出の多い湖沼などを除き、気温(水温)の高い時期の湖沼では、湖底付近に魚は少ないと考えて良いでしょう。(中層を泳いでいる)また、『ワカサギは、水温の低下と共に深い場所を回遊するようになり、冬季は底付近を回遊する』ので、魚群探知機があれば湖底の様子や魚の群れ、自分の錘なども映りますから棚の把握と調整はがしやすいでしょう。

 

 水深が一目でわかる道具がない場合、棚は『ある程度の目安で始めて、仕掛けの上側に掛かるなら棚を上げ、下ばかりに掛かっるなら下げるように調整する』しかありません。また、入ったポイントが10m程度の浅い水深で棚情報が7mなら、一旦 湖底で棚を取り(底取りという)を行って、3m程仕掛けを巻き上げて棚とする方が楽であり正確です。

  

>> 穴釣りでのタナとりの方法

ポイント!

● ワカサギの回遊する棚情報があって、湖底までの水深が分かっているなら底どりして棚を取る。

● 水面から棚を取るには、大まかに測って釣れ具合によって、上下させる。

餌付け

餌の付け方

 目的の水深で棚を取ったら、仕掛けを一旦引き上げます。設置してある滑車のような道具類に仕掛けを掛けて、仕掛けの下側(オモリ側)から各ハリに順次エサを付けると順調に交換ができますね、もし、ボートの縁や床で餌付けを行うときは、絡まないように、ズボンの裾を釣ってしまわないように注意しましょう。

 

 私は針を刺しやすいお尻側を使ういます。エサ(サシ)は、お尻側や頭(尖ってる)側のどちらからでも構いませんので、針の大きさにも依りますが、概ね全長の1/4~2/3位を針に刺して、残りはハサミで切ってしまってOKです。(写真はグロいので絵にしました)

 

 エサは、浸透圧や誘いの揺れで溶け出して透明になってしまうので、体液が抜け切る前(透明にならないうちに)に交換しましょう。ただし活性が高いときは餌交換の頻度を落としても釣れるでしょうから、餌交換に費やす時間はもったいないでしょう。また、活性の高い時期は、赤い色の針や金色のビーズが付いた『カラ針』でも十分に釣ることができます。虫の苦手な方のはいいですね。

  

 私は、ワームやシリコン樹脂の使用は好みません。針から外れたワームがワカサギが食べ胃に残留しないとは限らないし、シリコンやアルミ拍のラメを食べたワカサギを自分の家族や友人に勧められません。確かに『グリーン系のワーム/塩入り』はよく釣れます。自分の楽しみと食に対する安心感は別のものです。まあ 、あくまでも私の考え方であり、虫系や昆布/茎わかめを使う理由なんですけどね。。。

 

 さて、釣れにくくなると餌交換が重要になってきます。たとえ魚が掛からなくても『10分経過で二か所づつ順次エサ交換』みたいな感じで交換するといいでしょう。餌は新鮮なものに限ります。

  

 さて、全部の針にエサが付きましたか? 完了したら目的の水深まで一気に仕掛けを下ろしましょう。穂先を静止させて最初のアタリ待ちです。

  

ポイント!

● サシは切って使う。マメに交換すること。

● 虫の苦手な方はカラ針を使う。細いフィラメントが付いた仕掛けも有効。

● 釣行には、必ず二種類以上餌を持ち込むこと。

● マグロ/鮭/うどん/昆布/ワカメなどでも釣れる。

       

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