赤城大沼氷上ワカサギ釣り

氷の除去とテントの設置/手繰り仕掛けのタナ取り

削り氷の除去

氷の厚さが厚いと杓子の柄の長さが足らない事もあるかもしれません。穴の中の水をかき回して浮かせてすくいとるか、あらかじめ柄の部分を40cm程度の棒などに固定しておくといいでしょう。また、風の強い日などには、隙間風から雪が入り込んで水面がシャーベット状になってしまう事がありますから、適宜掬い取れるように手が届く範囲に置いておきましょう。

 

 かき出した氷は、タッパーやクーラーボックスに入れて魚の保冷剤として使ったり、テントの隙間に積んで隙間風の軽減にも使えますから、必要に応じて利用しましょう。

  

ポイント!

● 穴あけ完了時に、大半の氷を出してしまうこと。

● 削った氷で、ウィスキーは飲まないこと。

● 網杓子の目は、1-2mmの物で良い。

テントの据え付け

 小屋やテントを設置する場合、ワンタッチ式であれカタツムリ式であれ、基本は風下が出入り口になるようにします。出入り口が風上にある場合、風が吹き込んで膨らんでしまいますし、最悪の場合テントの横転などが予想されます。十分に気温が低く、氷に打ち込んだアンカーが凍り付くような日であれば、木工用のビスなどでも十分に保持力が得られますが、氷の緩む時期では、打ち込んだビスの周囲が融けしまい全く役に立たない事もあります。時折アンカーの状態をチェックしたり、使わない釣り穴を用いてしっかりとアンカーする工夫も必要ですね。

  

 小屋やテントを引っ張る為に用いているロープは、氷の上に放置しないようにしましょう。日の光でロープの温度が上がり午後の冷え込みで凍り付いてしまったり、空き穴にロープの一部が落ちていて凍り付いてしまう事もあります。何かしらの工夫が必要です。

 

ポイント!

● テントの出入り口は、風下に向けること。

● ソリッド式のアンカーを打つ場合は電動ドリルでした穴を開けると楽。

● アイススクリューを用いる場合、手を切らないように注意すること。

● 曳紐やロープは氷上に放置しないこと。

● ソリやスキーの板には、蝋や防水スプレー(シリコン系で良い)を塗布しておくこと。

>> テントの種類と強風

       

釣りに必要なものは予め出しておきましょう

テント内でのレイアウト例

 ボート釣り・穴釣り・ドーム船・常設小屋の種類にかかわらず、自分の道具を設置できる場所には限りがありますね。写真は自作テント内での昼食時の様子ですが、お湯を沸かすのにコンロを並べて食材を準備すると、もう目の前のスペースは手狭になってしまいます。

  

 また、写真を撮る私の背面には、クーラーボックスや予備の穂先や乾電池の入ったツールボックスなども置いてあり、身動きするもの窮屈です。アイスドリルや防寒靴などの盗難が多いのが穴釣りですから、安全を考えて道具類をテント内に入れてしまうのですが、もう少し道具類をコンパクトに収納する工夫が必要ですね。

 

 道具は、見易さ、座る高さとの関係(竿操作の邪魔にならない)などの範疇で必要なものを配置します。ドーム船などの隣人との距離が近い場合は、使う頻度の高いものだけ(ハサミやエサなど)を取り出しておくといいでしょう。

 

ポイント!

● エサやハサミ、暖房機器・釣り具など常に使うものを先にレイアウトする。

● 時々使うものは、手が届き動作の邪魔にならないところへ置く。

● 調理機器は、使う時に取り出して速やかに片づける。

       

仕掛けの接続と投入

  

 道具の配置が終わったら、竿の準備を行いましょう。手繰り竿でも手動(電動)リールでも穂先を先に握り(電動本体)にセットします。この時、特に穴釣りの場合は些細な動きで電動リールやハサミなどを穴に落としてしまう事が有るので、体の動かし方には注意しましょう。落下紛失が心配な方は落としても拾えるように、ハサミ等の小物には釣り用の大きめ浮き(玉浮き)を付けたり、電動リールや手動リールなど重量のある道具には、細い紐などを用いてクーラーボックスなどに繋げておくなどの工夫を考慮した方がいいでしょう。

 

 次に手繰り仕掛けなら、手繰り糸にゴム管を通したまま 仕掛けと手繰り糸を接続します。また、電動(手動)リールの場合、乾電池が入っていることを確認して、スプールがロックしている状態(フリー/投入操作ではない)で、ガイドを通したラインと仕掛けを接続します。

 

 ラインと仕掛けが接続し終わったら、仕掛けの錘側から慎重に糸を外し、湖中へ仕掛けをおろしていきます。この時、手繰り仕掛けならゴム管を一緒に投下しないようにしましょう。必ずゴム管を持って、ラインだけ繰り出します。電動リールでは投入スイッチを押すかクラッチを切るだけで、仕掛けが湖底へと落ちてゆきますね。

 

ポイント!

● 水に沈んでしまうハサミや電動リールは、落下させないように注意する。

● 手繰り仕掛けは、ゴム管を仕掛けと一緒に投入しないこと。

● 電動リールは、バックラッシュしないように注視していること。

手繰り仕掛けの棚取り

  

 湖底に錘が到着したら、たるんでいる糸を巻き取りましょう。実際の釣りではアタリを取るために置く台などに竿を置いた時、穂先の先端が有って欲しい位置(穂先の動きがよく見える高さ)と水面からの距離を残して糸を巻き取ります。(湖底から錘が離れる所 “ 棚の底どり ” という)

 

 次に、ゴム管を持ったままラインを穂先に巻いてゆきます。巻きこむピッチに基準はありませんが、Club Crestの穂先では、根元付近のスタビライザー部分を強く細かいピッチで巻き上げると、硬く腰のある感じに仕上がります。また、スタビライザーが稼働できるようにゆったりと巻くと全体的にソフトな使用感に調整することができます。扁平穂先・丸断面穂先に関わらず、必ず糸は穂先に巻いて使います。

 

 穂先先端まで巻き上げた糸は、ゴム管を穂先に被せて終了です。手繰り釣りでもガイド付き穂先を用いてゴム管を用いない方法もありますが、電動リールや手動リールと同じ要領でラインを調整すればOKです。

 

ポイント!

● 手繰り糸は穂先に巻いて使うこと。

● 最大水深20m程度の湖沼なら、底どりしたあと棚どりを行った方がいい。

       

<< 氷上を歩くコツとアイスドリルの使い方

>> 電動リールのタナとりと誘い&あわせ