わかさぎのページ

Club Crest 
ワカサギ釣り 魚探の見方
魚探の事・・・


ここでは主ビームを中心にご説明いたします。 なお、バンダイが販売したゲームボーイ用の魚タンを用い
ていますので、高価な魚タンには当てはまらない可能性がありますし、私個人の独断と偏見の元に解説し
ていることを、あらかじめご了解頂くと共に私の
【説明通りにやったが釣れなかった】
等のクレームはお受けできません。


指向角とは・・・


多くの魚タンには【指向角○○度】と表示して性能や
探査範囲の目安としています。

多くの魚タンには主ビームと副次ビームを合わせ持っ
ていますが、基本的に下方を探査するには主ビーム
を用います。この主ビームを発信機から正確に1mの
距離の所にセンサーを設置して得られた出力(電圧又は
電力)を100%として、その後センサーを発信機から正確
に1mの距離を保ったまま移動させ(振り子のように)
出力が50%になったところをマークします。

発信機からは円錐状に音波が発射されるため、円錐
上方から見た場合(穴釣りでつかった場合穴を通して
湖底を覗く状態)において出力50%の広がりを指向角
○○度と表示しています。


ということは・・・

指向角とはただ単純に出力50%以内の円錐を表した
だけで、この円錐内の魚や円錐外の魚が映るとか映
らないというものではないことがわかります。

指向角


画面への映り方

今、仮に魚もプランクトンも居ない純粋な湖が有ったと
します。【平坦な砂地としましょう。】
表面に氷が張って、穴をあけ魚タンを入れると
魚タンには下記の通り表示されます。

発信機から放たれた音波は湖底に向かって放射状に
進んで行き、湖底に到達して帰ってきた音波を湖底と
表示します。右の状態では青色の矢印を湖底と表示
赤色の矢印は湖底表示されません。しかし、赤色距離
から青色距離を引くと緑色の矢印の距離となります。

しかし
緑色の距離は地中にあるために測定が出来ません。

そこで【赤−青=緑】を利用してこれを画面上で尾引き
として表示しています。

この尾引きを見ることによって、湖底が岩なのか砂なの
かといった情報も得られます。

映り方


尾引きの種類

尾引きは湖底上部のプランクトン・魚等に多少左右され
ますが、基本的には湖底をを構成する物質の種類など
によって表示が異なります。

高反射 ・・・尾引きが長い(厚みが有る)・・・石・小石
中反射 ・・・中間的             ・・・砂など
低反射 ・・・尾引きが短い(厚みがない)・・・ヘドロ等

湖底の種類

湖底の種類もほぼ同じと考えていいでしょう。

高反射 ・・・湖底が長い(厚みが有る)・・・石・小石
中反射 ・・・中間的             ・・・砂など
低反射 ・・・湖底が短い(厚みがない)・・・ヘドロ等

注意 湖底や尾引きが長いとは画面の幅(左右)が広
    いのではなく表示されている厚み(上下)が大き
    い事をいいます。

尾引き

魚がいたとしたら?

今、魚が指向角内に3匹存在下とします。
指向角外にもう1匹・・・
動かずにじっとしているとして・・・・

A の魚は指向角(出力50%以下)にいますので小さい
  固体は反射率が低いため映りません。しかし大きく反
  射率が高い場合映ることもあります。
B の個体は映ります。
C の個体も映ります。
D の個体も映ります。(湖底の泥の中に・・・)

D の個体は発信機から湖底までの距離より遠い所に
  いるため、尾引きの中に表示されます。


 
さかな・・・

音波を1度だけ発射できたら・・・

カメラのフラッシュのように1度だけ音波を発射して画像
表示が出来るとしたら右のようになります。(上記状態で
)当然画像は止まったままでから、B/C/Dの深度(発
信機からの距離)に存在する事になります。

このことから魚タンとは、画面の右端が最新の情報であ
る事が理解できます。


現実の魚群探知機は、1分間に数百回から2千回程度超
音波を発射しています。周波数によって、探れる深さや対
象物の判別能力に差が生じます。水中の音は1秒間に1
500mの速度で進みます。魚探は、この音の伝わる速度
を利用して反射してきた物までの距離を表示しています。

このページでは、理解しやすいように1回の音波を発射=
1コマ表示としています。現実には速度に関係なく数百回
発射していて、表示のみ速度調整しています。
こんな感じ


では、連続で計測したら?

上記の条件で連続して計測すると画面右方向から左
方向へ棒が延びていきます。これは発射された音波の
数だけ、得られた情報を蓄積して行くためです。

速度8を正確に測ったことがないのですが、おおよそ速
度1で1回/1秒程度ですから速度8は8回/1秒程度
と見積もっています。したがって右から数えて64個デ
ーターが蓄積されたとすると、64個目のデーターは8秒
前のデーターを見ている
ことになります。

これは、画面に群れのような画像(B/C)が現れても
群れではない事を表していて、音波の発射回数が多い
時に得られやすいようです。


そこで、私は通常速度5以下で使っていますし魚が確認
取れれば引き上げてしまいます。

このページでは、理解しやすいように1回の音波を発射=
1コマ表示としています。現実には速度に関係なく数百回
発射していて、表示のみ速度調整しています。

偽群れ


1匹の魚が・・・

今、比較的大きな魚が魚タンの真下をA〜Eへと通り
抜けていったとしましょう。このとき魚は同じ深度を通過
して上下には移動しなかったとすると・・・
魚が横切った・・


魚タンにはこのように移ります。

     これは、

     発信機〜A     10.0m
     発信機〜B      9.4m
     発信機〜C      8.8m
     発信機〜D      9.4m
     発信機〜E     10.0m

これは、このような形の魚群が存在したわけでもなく
単に魚の軌跡を表したものです。
したがって魚タンの
性格上探知する対象物(魚)までの距離を表示するので
このような形になってしまいます。
こううつる

移動するボートで探査した場合は・・・・・

移動しながら音波を右の様に1〜8へと発射しながら探査
すると云うことは、『移動した=時間が経過した』ということ
になります。

従って湖底における地形や魚が一直線で写し出されること
がなく(平原状湖底は除く)湖底の起伏や魚の群の状況が
移し出されます。

そこで、湖底は生物ではないので通過したポイントに舟を戻
せば、ほぼ表示された水深の定点探査画面が現れますが、
魚は生き物のため移動している可能性が高く、立ち戻ったポ
イントには魚が居ないなどの現象も見受けられます。

魚群探知機とは、過去の情報を映し出している機械なので
水中情報お知らせ機程度に考えた方がいいかもしれません
ボートの時

おおよそこんな感じに映ります。

Aは大きい魚で1個体の事が多い
  冷水性の魚食魚はDを補食する小魚を狙って水温躍層
  直下に位置している事が多いのです。
Bは水温躍層(高性能魚タン)
  水温躍層は風下で深く風上では浅めに位置しています。
  右の図では、左から右に風が吹いていることになります。
  又、流れダム湖などは湖中に流れがあり2層の躍層が存
  在する事も有ります。
Cは湖底の状況(上記の尾引きで岩や砂を判断)

Dは水温躍層上のプランクトン(高性能魚タン)
  多くの動物性プランクトンは昼間水温躍層の上部に集ま
  っています。ワカサギは、これを求めて水温躍層の上を
  さまよい続けています。
魚タンの写りかた

もし、D番の位置でボートを停めたとして・・・

魚タンのセンサーは黄色い星印の近くを湖底として
表示してしまいます。基本的に反射が強く音波の往復
時間が短いところを拾うようです。


ですから、画面の表示は下記のようになりますが、
実際に釣るのは発信機の近くとすると、、魚タンに表示
されている深度より深いところにオモリが到達することに
なり、湖底の起伏が激しかったり急峻な湖底を持つダム
湖などの極端な岸よりなどでは、魚の群れを仕掛けが
逸脱していることも有ります。
ボートを停めて・・・

停止中のボート(穴釣り)では・・・

右のように青いライン(実際にはありません)の右側が
現在の様子で赤い矢印(実際には表示されません)の
方向に黄色いライン(実際には表示されません)ごとに
データーが蓄積され一番左に行った所で、順次消えて
行きます。

たとえば、わかさぎ釣りで幹糸全長2mとして底から30cm
切った所にオモリを設定して釣った場合、右の魚タン表
示では10m前後に魚の反応があるため、仕掛けの最上
部の針に魚が掛かる可能性が高いことになります。


しかし、上の黄色い星印部分を湖底として表示している為
魚の棚は10m前後の表示となっていますが、実際に釣る
ポイントがセンサー直下で14mあったとしたら仕掛けが魚
の棚の下を釣っている事になるために、仕掛けが届かず
魚が釣れない可能性も出てきます。(湖底から見て届いて
いない)
大事なのは実際の水深と魚探の表示水深の差を
把握する事です。底釣りでいいはずが、宙釣りでなければ
ならない事は、良くあることです。
群れではなく過去の画像

赤城大沼や榛名湖の場合

湖が形成されてから比較的長い時間がたっているため
湖底の多くは緩やかな地形(湖底平原という)で上記の
ような魚の回遊する棚を逸脱することは少なそうです。

私の経験からすると右のように湖底まで真っ白なのに
示深度が、センサーの拾う情報事に10cm単位で深度
が変わる状態
の時が魚が湖底に付いていて、コンスタント
にオモリ下の針で釣ることが出来ます。


(あくまでも主観です。入れブルの群れにはかないません)

最後の頼み・・・


群れをなすわかさぎ

上記で触れたように比較的大きな魚はアーチ状に映り
ますが、
わかさぎのような小さな魚は映り難いため、群の
場合は下記の様に表示されますが、
魚探にとって好条件
下でワカサギに音波を当てた場合、ほぼ”点‘‘として描か
れます。
実際の現場では必ずしも表示されている点がワカ
サギ1匹とは限らないことに注意してください。


緑色の中は群れをなすわかさぎを描いています。
群れですから魚の集団は、個体同士の間隔を体長以上
の距離をとって集団を構成しています。

そして、このような表示の多くは、小さいサイズのワカサギ
集団であったり、数尾単位の塊が少し間隔を開けて構成
する群と推測しています。

むれ


群(グン)を成す群れ

アジやイワシに代表されるように群れで移動する魚は、
比較的大きな群体を構成し、群れの後方に位置する魚は
群れ前方の魚達に酸素を消費されてしまいます。

そこで、後方の魚達は群体の進行方向に対して右や左に
顔を出し高濃度の酸素を得ようとします。すると後方の魚
の群体離脱に気づいた前方の魚は離脱した群れの後方に
混ざる事により群れの進行方向と位置の入れ替えが起こ
ります。(テレビ番組などを参照)

群を成す群れとは、群れを構成する個体同士の距離が、
体長以下のときのことをいい、刻々と水深が変化します。

魚タンは右の緑色の部分(群れの上部)を湖底と表示して
しまうためで、かなりの密度で魚が存在しているので反射
率が高い群れ上部を拾い、水深表示が刻々と変化してし
まいます。
群を成す・・・
安定した群れ(あまり移動しない)とは表示状態がアーチ状よりなだらかか、ほぼ群れの上部が平坦な状態で
描かれます。釣れるかどうかは別の話です。居るという事実だけ・・・


良くある表示(Eは1度だけなので不確定)

A 沈降するオモリ(上昇する時は逆)は5m前後まで良く
  映ります。形状や材質によって左右されます。
B ???・自分のオモリの事もあり。???はセンサーを
  ゆすると直る事も・・・・原因不明
C 浮上する泡(メタンガス・わかさぎの吐く泡)
D センサーの上下動によるもの。(ボートの揺れもあり)
E 他の魚タンの音波を拾った場合や同機種の干渉
F 地中に潜む魚?  尾引き中に表示されているだけ
良くある表示

干渉・・・

わかさぎ釣りは釣り客の多くが魚タンを用いています。
自分の探査速度(音波の発射回数)より早い(多い)速度
の魚探との干渉が起きた場合は右のように表示され、探
査速度が遅いほど右下がりのラインが現れます。
(赤矢印は実際には無し)

ゲームボーイの魚タンは本多電子製ですので、当然ホンデ
ックスの魚タンには干渉しやすく、ゲーム用魚タンも結構出ま
わっているため干渉の確率は非常に高い。

おおむね、ホンデックスの魚タンはゲーム機に比べ出力が大
きく影響が少ない模様、したがってゲームボーイの負け・・・
干渉


使い方

@ 発信機は氷下約15cmにセットする。

A 深度設定は水深に合わせる。

B 底OFFでも底の状態はわかる。

C 拡大機能は使わない。

D オート設定にしない。

E 速度は5以下でも十分。

F 魚マークは使わない。

G 自分のオモリを拾うのは状況次第。

H 動かない魚は映りにくい。

I 魚タンに映っていても釣れない。

J 魚タンに映っていなくても釣れる。

K プランクトンや汚濁物質によって映らないこともある。

L 泡に注意

M 湖水中にはノイズがある。

N 他の魚タンと干渉することもある。

O どの様に使う?

P どのくらいのサイズが映る?
 
理由

@ 氷の穴の中で音波が反射してしまうから
A 見やすいから
B 尾引きでと湖底の広がりで判断
C 拡大すると表示が狂う
D 魚の状態によって水深設定がくるくる変わって見に
   くい
E あまり照射間隔を短くしても固定観測では不向き
   わかさぎはそんなに早く泳がない
F 魚マークは強い反応を拾っているため、群れや魚の
   動きがとらえにくい
G オモリの形状・材質・水質などによって変化する
   低層でオモリが映る場合、表示画面には邪魔に
   なることもあり
H 湖底に貼り付いて動かない魚は魚タンは湖底と
   判断する
I 釣れない魚か副次ビームのゴーストか・魚タンの
   性格上深度が大きい所の魚は大きく映るので
   思いのほか小さい集団なのか・・・
J Hと小さなわかさぎは音波を反射できないこともある
K 音波が遮断されたり吸収されると探査が出来ない
L 湖底からのメタンガスや植物性フランクトンの酸素
   などは発信機にまとわり付き性能を低下させる
M その通りとしかいえない・・・
N 近くに同機種や同じようは周波数の発信機を使って
   いる人がいると干渉してしまう。当然ゲームボーイ
   の負け・・・・
O 魚がいる事を確認できるだけと割り切る
   魚の移動速度に合わせて穴をいくつもあけられない
   わかさぎ釣りにはこれで十分だと思う 
P 200Khzの魚探では周波数の半分、すなわち3,5
   cmの物は映る(机上)。魚の種類や位置にもよるが
   超音波は浮き袋に良く反応する事が知られている。
   要するに、周波数や出力、指向角、水深、データー
   解析能力、表示能力、水質、水温躍層の厚み・・・・
   そして、何よりもいかんせんワカサギは小さい・・・・
   単独のワカサギは、映らないと思っていい!
 

・・・奥の手・・・

干渉したり電池が弱くなったり水質によって映らなかったりしたら思いきって湖底まで発信機を
       下ろしてしまいます。15mのコードが付いていますから赤城のフカンドでも水深3mで探知できます。
       (極端ですが・・・)探知範囲をしぼる事でより正確な画像が得られます。
       確認後は巻き取って釣りましょう!  絡んでしまうから・・・





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